ニュースリリース

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2007年4月20日
財界九州/2007年5月号「-人材-”地方の言葉”で外資流ビジネス」
「地元に根づいてきた外資系企業出身者」

国内で活躍している外資系金融機関の中でも横綱級の存在感を発揮しているのがゴールドマン・サックスグループやモルガン・スタンレーングループなどだが、こうした金融コングロマリットと肩を並べているのがリーマン・ブラザーズ。米国ニューヨークに本拠地を置く投資銀行グループで、MSCB(転換社債型新株予約権付き社債)を発行したことで一躍有名になったが、同社のシニア・バイスプレジデントとして国内の不動産投資を行い、後に独立して外資流のビジネスを展開しているのが、玄海キャピタルマネジメント(福岡市)の松尾正俊社長だ。

松尾社長は、福岡市の出身。修猷館高校を卒業後、東京大学法学部に進み卒業後は三井不動産に。米国ペンシルベニア大ウォートンスクールでMBAを取得した後、三井不動産USAなどに勤務。その後、リーマンブラザーズに転身、不動産投資ファンドの運用やノンリコースファイナンスのアレンジなどを行ってきた。

リーマン時代の主な業務は、リーマン社の日本における自己勘定投資のマーケティング責任者として、金融機関の不良債権処理に伴う不動産売買や不動産証券化、ノンリコースローンなどのアレンジなどを行うこと。九州における投資案件の1つとして知られているのは中洲第一ホテルで、運営は長崎県伊王島の再生を行っているカトープレジャーグループが行っているが、松尾氏が後に地元に帰る決断を下すきっかけになったのが、いわゆるダイエー福岡事業の受け皿会社設立構想。

03年ごろ、経営不振に陥ったダイエー再建の方策として福岡ドーム、ダイエーホークス、シーホークホテル&リゾートのいわゆる3点セットを売却することになったが、松尾氏は地元有力企業の出資による福岡事業の受け皿会社設立を提案、リップルウッド・ホールディングス(現RHJインターナショナル)と共同歩調で買収資金を融資すべく動いた。

結局、福岡3点セットは、米国不動産投資ファンドのコロニーキャピタルの手に落ちたが、その時に出来た地元経済界とのパイプが、九州地域限定の不動産投資信託、福岡リートの立ち上げにつながっていく。

リーマン社から福岡リートを運用する福岡リアルティ(福岡市)への転身は、福岡地所の榎本一彦現会長の強い要請によるもの。後に福岡リートに組み入れることになるキャナルシティ博多には当時、シンガポール政府系の投資ファンドであるCIGが福岡地所に対して買収を持ちかけており、榎本会長も売却かそれとも福岡リートの立ち上げか一瞬ためらったとされる。だが、松尾氏のリーマン時代を知る榎本会長は結局、同氏にリート立ち上げを託した。榎本氏の松尾氏評は、「外見は日本人、考え方は外人」だった。

榎本氏に不動産投資信託の立ち上げを任された松尾氏は05年、見事に九州地域限定の不動産投資ファンドを設立した。福岡リートを軌道に乗せた同氏は昨年6月で福岡リアルティを去り、今度はプライベート不動産投資ファンドを運営する玄海キャピタルマネジメントを設立した。ちなみに、同社のスタッフには、シティバンク、サーベラス、JPモルガンなど名だたる外資系金融機関の出身者が多い。  
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