インド通の友人Kさんからランチ中に聞かれました。
「なぜインド系の人がグローバル企業のトップに多いのか知っていますか?」

確かに多い。Googleのビチャイ、Microsoftのナディラ、IBMのクリシュナ、Adobeのナラヤン、Berkshire Hathawayのジェイン、Mastercardの二シャールなど、特にITやFinanceの業界のグローバルCEOがたくさんいます。
Kさん曰く、「世界の多民族の異文化の世界に対応することを最も訓練されている国民だから」ということです。
単に算数が強くて英語ができるという現代の三種の神器の二つを備えているだけでなく、異文化対応能力という最も難しい神器も備えている、というわけです。確かにインドで仕事を始めて10年ですがインド国内における異文化、他宗教、多様な食事、多様な言語を包含して一つの国としていることには驚きます。
1)言語
インドでは数百の言語が話されていると言われていて、実際北の人と南の人では地元の言葉は通じません。ビジネスは英語で話されますが地元の取引は地元の言葉です。憲法においては22の言語を話すことが認められており、連邦政府ではヒンディーか英語を使うことになっているということ。日本の薩摩弁と東北弁の違いというようなレベルではなく、北と南では文法から違うということで人種が違うっていう感じですね。
2)他宗教
ヒンズー教が8割ではありますが、神様の数は多くその中でも像のガネーシャや猿のハヌマンなどそれぞれ自分の神様を持っています。そのほかイスラムが15%、キリスト教2−3%、シーク教(頭にターバン巻いている)2%、仏様ブッダは古代インドマガダ国の王子だったのですがインドの仏教徒は1%しかいません。その他にも根菜も食べないジャイナ教、ペルシャから来たゾロアスター教などさまざまで、お互いを認め合って生活しています。もっともイスラム教徒への締めつけはやや厳しいようでテロの過去があったのも事実です。
3)食事
宗教にも深く関係していますがいわゆるベジタリアンが多く、ジャイナ教では根っこにも虫など生き物がいるからということで芋やニンニクなども禁止です。私の感覚では3割くらいの人はベジタリアンです。それでもレストランでは、そうした食の違いにきちんと対応した料理やサービスがほぼ必ず用意されていて、その受容力にも驚きます。不動産業界の人たちはおおかたお金に塗れて欲が強い人が多いと思いますが意外にも3割くらいの人はアルコールを飲まない、という印象です。
ともかく、このような多宗教、異文化を包含しながら幼い頃から育ってきている彼らにはそれらの人を理解しコミュニケーションする能力(忍耐力)が高いようです。この様な環境で育ってきているインド人のトップは異文化を取り込まざるを得ないグローバル企業のトップに最も向いているという訳です。
我々日本人は最も異文化対応能力をがんばらなければいけない人種かもしれませんね。


